犬の回虫症を知る
重症になると死亡の可能性も
回虫症の症状
犬に寄生する回虫には、犬回虫と犬小回虫の2種類が存在します。
犬回虫の寄生が少数の場合は、病気らしい症状はほとんど認められません。
しかし、子犬で寄生虫の数も多い時にははっきりとした症状が現れます。
まず、お腹がふくれ、食べ物や回虫を吐いたり、腹痛や下痢などの慢性の胃腸炎の症状を表します。
そのうえ子犬の場合は成長不良となり、元気もなくなり、痩せて貧血状態となります。
犬小回虫による症状は、生後4か月以上の子犬と成犬に現れます。食欲にむらがあり、食べた物を吐いたり、下痢を起こしたりし痩せて行きます。
回虫症とはいえ症状が重くなると死亡する可能性もあるので注意が必要です。
回虫症の原因
回虫はミミズを白くしたような、長さが7~15センチの丸みを帯びた虫です。
感染犬の糞の中に排出された虫卵は外で発育し成熟卵となり、犬の口などから体内に入り寄生します。
この成熟卵が小腸でふ化して成虫になります。
その後の発育は犬回虫と犬小回虫とで違いがあります。
また、犬回虫は主に子犬の寄生が多く、成犬などでは犬小回虫の寄生が多く見られます。
回虫症の予防・診断・治療
診断
子犬のおなかのふくらみや粘液便は、回虫症の診断の手助けになります。
この病気を確実に診断するためには、便の中にある虫卵を検査することになります。
検査は便を顕微鏡で確認し判断します。
治療
駆虫薬を飲ませるか、注射にて投与します。
投与したら2週間以降に再検査を行い駆除されているかの確認をします。
されていない場合は再投与が必要になります。